【改正相続法】自筆証書遺言書保管申請の撤回と保管期間

Q自筆証書の保管申請をしましたが、これを撤回することはできますか。また、保管申請をした場合、その自筆証書遺言書は何時まで保管してもらえるのでしょうか?

 

 

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自筆証書遺言書の保管申請の撤回

遺言者が、自筆証書遺言書の保管を申請した場合でも、遺言者は何時でもその遺言書を保管している遺言書保管場所の遺言書保管官に対して、保管申請の撤回をすることができます(「法務局における遺言書の保管等に関する法律」第8条1項)。但し、この場合遺言者がその遺言保管場所に自ら出頭しなければなりません(同法8条3項)。遺言者が保管中の自筆証書遺言書について保管申請の撤回を申請した場合は、遺言書保管官は、遅滞なく保管している遺言書を返還し、管理情報を消去しなければなりません(同法8条4項)。
注意しなければならないのは、この撤回の申請をしても遺言書や管理情報の保管がなくなるだけであり、遺言書の効力とは関係がないことです。遺言書の効力をなくするためには、その遺言書を破棄するか、後の遺言書でその内容を撤回・修正等する必要があります。

自筆証書遺言書の保管期間

遺言書の保管期間は、遺言者が死亡した時から遺言書については50年、遺言書に係る情報については150年です(同法6条5項、法務局における遺言書の保管等に関する政令第5条第2項)。但し、遺言者の生死が明らかでない場合は、遺言者の出生の日から起算して120年を経過した日が、遺言者の亡の日に相当する日とされます(同政令第5条第1項)。比較的若いうちに自筆証書遺言書の保管を申請した場合は、このような保管期間があることに注意する必要があります。