【改正相続法】保管中の自筆証書遺言書の閲覧請求

Q法務局に保管中の自筆証書遺言書の内容は、だれでも閲覧することはできますか?

 

 

A自筆証書遺言書の保管方法

今回の相続法改正に伴い新たに「法務局における遺言書の保管等に関する法律」が制定され、自筆証書遺言書を遺言書保管所(法務局)に保管してもらえるようになりました。これにより、遺言書の紛失や共同相続人による偽造・隠匿などが防げるようになりました。自筆証書遺言書の保管の申請を受けた遺言書保管所は、当該遺言書を磁気ファイルなどにしてこれを保管することになります。

自筆証書遺言書の閲覧請求

自筆証書遺言書の保管申請がなされた後に遺言者が遺言書の内容を確認したい場合が起こりえます。そこで、法は、そのような場合に備えて遺言者による保管中の遺言書の閲覧請求を認めました(法6条2項)。この場合、遺言者は遺言書が保管されている遺言保管場所(「特定遺言書保管場所」と言います)の遺言執行官に対して、申請書とともに添付書類を提出します(法6条3項)。その際遺言者は、遺言書保管場所に出頭しなければなりません(法6条4項)。
これに対して、遺言者以外の者は、遺言者が死亡する前には遺言書の閲覧をすることはできません。これは、遺言者が死亡する前に遺言者以外の者に閲覧を認めると、その内容をめぐって無用の混乱を生じる可能性があるからです。遺言者以外の相続人等の一定の者は、遺言者が死亡した後に遺言書情報証明書を発行してもらうことができ(法9条1項)、必要に応じて遺言書の閲覧を申請することもできますが(法9条3項)、それはあくまで遺言者が死亡した後になります。